「なんとなく雰囲気は良かったのに、受けてみたらガッカリした…」
そんな経験をされた方は少なくありません。
ヘッドスパは“リラックス”を提供するサービスですが、
ただ気持ち良ければいいというものではなく、
技術者の考え方やサロンの在り方が、満足度に大きく影響すると私は考えています。
これまで多くの方々の頭皮や髪の悩みに向き合う中で、技術だけでなく現場の声を聞く機会にも恵まれてきました。
埼玉県さいたま市で行っているヘッドスパセミナーには、全国各地からヘッドスパの施術者が訪れ、有名サロンの方々とお話する機会も多くあります。
そうした経験から、サロンの“見えない内側”──たとえば技術者の考え方や教育環境、リピートの仕組みなどについても理解が深まりました。
ここでは、そんな経験をふまえて、「私なら行かない」と思うサロンの特徴をいくつかご紹介します。
否定のためではなく、後悔しないサロン選びのヒントとしてお読みいただけたら嬉しいです。
この記事を書いた人
辻 敦哉
プーラ式ヘッドスパ代表
2011年にヘッドスパ専門店「PULA(プーラ)」をオープン。
“ヘッドスパのゴッドハンド”と話題を呼び、半年以上先まで予約が埋まる人気店に。
多くの著名人や芸能関係者も訪れるなど、圧倒的な支持を得た。
メソッドをまとめた著書を出版し、累計13万部を突破。海外でも出版。
現在は、セミナー活動と後進の育成に注力。
避けた方がいいかもしれないサロンの特徴
本来、プロに相談するというのは「安心して帰れる体験」のはず。
しかし中には、あえて不安をあおるような言葉を使い、回数券や高額な物販を強くすすめてくるサロンもあります。
たとえば──
「このままだと抜け毛がひどくなりますよ」
「今買っておかないと、効果が出るのが遅れます」など。
こうした“脅迫的な接客”は、施術に自信があれば本来必要のない対応です。
技術と知識があるサロンであれば、自然と安心感や希望を持って帰ってもらえるはず。
不安ではなく、安心と希望を与えてくれるサロンこそ、本当に信頼できる場所だと私は思います。
スタッフが複数いて、全員がまったく同じ手順・流れで施術をしているサロン。
一見すると「安定感がある」と感じるかもしれませんが、私は少し引いてしまいます。
なぜなら、施術者一人ひとりに本来あるべき“考え”や“こだわり”が見えにくくなるからです。
ヘッドスパは、頭皮の状態・筋肉のこわばり・お客様の生活習慣によって、アプローチを変えるべきもの。
それを「全員同じ」で済ませている時点で、本質的な技術ではなく“作業”になってしまっていると感じてしまいます。
さらに、これは業界内部を見てきた私だからこそ言えるのですが、
向上心のある施術者ほど、「全員同じ施術」を求められる環境ではモチベーションを保ちづらいもの。
結果的に、実力ある人材がそのサロンを離れてしまうことも少なくありません。
施術前のカウンセリングで「こちらはリラックス効果があります」「血行を促進します」といった説明はよく聞きます。
しかし、それが“自分の言葉”として語られていないと、私は不安になります。
本当に理解している技術者は、自分なりの言葉で説明ができます。
なぜこの手技を行うのか、この順番で進める理由は何か。
納得感のある説明があるだけで、安心して身をゆだねられるものです。
逆に、どの質問にも決まった文句のように返されたり、あいまいにごまかされたりすると、信頼は薄れてしまいます。
私がご縁をいただけた施術者の方々の多くは、ヘッドスパが本当に好きな施術者たちです。
彼らは興味があるから質問し、なるほどと納得します。そして、私自身も多くの気づきをもらっています。
好きだからこそ学び、自然と表現できる──その違いは、話してみればすぐに伝わります。
👉 〔良いヘッドスパサロンの特徴〕はこちら
よくある質問(Q&A)
Q.一度でも「私なら行かない特徴」に当てはまったら、そのサロンはやめた方がいいの?
A. 必ずしもそうとは限りません。大切なのは、その違和感に気づいた後にどう対応してくれるか。
誠実に改善しようとする姿勢があるなら、信頼関係を築ける可能性もあります。
Q. スタッフの施術が同じでも安心できるサロンはある?
A. あります。ただし、「同じ施術」でも背景に“共通した技術哲学”があれば、安心感につながることもあります。
特に、少人数制のサロンであれば、技術レベルを徹底している可能性が高く、安心感につながりやすいです。
逆に、急速に拡大しているサロンや、スタッフが1店舗あたり5名以上在籍しているような規模になると、その技術の徹底が難しくなってくる傾向にあります。これは、ヘッドスパ業界が比較的離職率の高い業界であることも一因といえるでしょう。また、急拡大にあわせて人員募集や全国展開を進める場合、“誰でもおおよそできる”技術に集約されやすくなる傾向も見受けられます。
Q. 回数券や物販って、全部ダメなの?
A. 回数券や商品がすべて悪いということではありません。大切なのは、その提案が“あなたのためを想っているかどうか”。
本当にあなたのことを想っていれば、押し売りのような営業はせず、「気に入っていただけて通いたいと思っていただけたら、お得な回数券もございますので、いつでもお声がけくださいね」といった、さりげない提案になるはずです。
押し売りに感じたら、その場で決めずに持ち帰って考えるのが◎。
今回ご紹介したのは、あくまで「私なら行かない」と思うサロンの特徴です。
なお、「どんなサロンを選べばいいのか分からない」という方は、こちらの記事も参考にしてみてください。
一見良さそうに見えるサロンでも、見えない部分に本質が宿ることがあります。
まとめ
以下の3つが当てはまれば、良いサロンである可能性が高いです。
✅ 施術者の言葉に納得感があるか
✅ スタッフに“個性”や“考え”が見えるか
✅ 提案に“本気の気遣い”が感じられるか
サロン選びで迷ったら、「お店」ではなく「人」を見る視点を持ってみてください。
きっと、後悔のないヘッドスパ体験につながるはずです。


